普段は見られない船底掃除

DSCF9662_Rフジツボは船の天敵です。船底というのはスキー板の滑走面と同じで、付着物があると滑りが悪くなります。船底に貝類や藻などの付着物が付き始めると燃費が悪くなって、スピードが出ないという状況に陥ることとなる。

 

 

DSCF9661_Rこの日は連休明けの平日で団体予約もなかったことから、船底掃除の日となりました。近所の漁協の協力を得て、まずは台車をウインチで海上に押し流す。この台車の上に遊覧船を上手いこと浮かばせたところで、ウインチで少しずつひき寄せて岸壁に引き上げます。

 

DSCF9663_Rびしょ濡れとペンキだらけの作業の覚悟を決めて、長靴、帽子、合羽、ゴム手袋の重装備で室浜漁協へ出陣しました。僅か30尺の和船がベースの遊覧船も、船底も含めて眺めると、なかなかの大きさです。せっかくの重装備でしたが、パッと見ではフジツボの付着は少なく、この程度なら1時間作業で完了との言葉を聞いて、安心するやら、がっかりするやら。

 

 

DSCF9665_R前年の秋に再就航した船ということと、それなりに稼働していたお陰で、思いのほかフジツボの付着は少ない。しかし綺麗な船底とフジツボだらけの船底では、船の寿命にもかかわります。明治時代の日本軍連合艦隊が、ロシアのバルチック艦隊を撃破した勝因は、敵の速力が付着物によって遅かったためと言われるほど、軍艦にとってもフジツボ対策は今も昔も悩みの種ということのようです。

 

 

DSCF9667_R古くから使われている付着防止剤は亜酸化銅を含んだ塗料ということらしく、ヒ素や水銀を含んだ塗料が使われた時代もありました。毒性のある塗料は徐々に海水を汚染し、カキ養殖などに被害を及ぼし、世界的に代替品の開発がすすめられ、現在はシリコン系の塗料が開発されています。

 

 

DSCF9669_Rこの日は手作業でスクレーパーを使って貝殻を削り落し、ジェット噴射器で藻やその他の汚れを洗い流し、しばし乾燥させます。

 

 

 

DSCF9672_R無事に塗装作業を終え、これで向こう1年間は燃費も回復した走りを見せることでしょう。

 

 

DSCF9675_R一番付着物の多かった船尾部分も、新品のような輝きです。船外機周りも綺麗になり、気分一新で嵯峨渓をご案内いたします。

 

 

DSCF9677_R宮戸島の海は今日も穏やかで、抜けるような青空にはチョット大きめのヒツジ雲。この週末あたり、奥松島にお出かけください。

 

 

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